「姿勢」とは一体どういうことを言うのでしょうか?
姿勢とは、「態度の累積」であり、そして、「動作の可能性」であると言えます。(ウベア・ゴダーの言葉)
今までの環境,経験,信念といったものによる体の使い方が今現在の身体を規定し、さらにこれから起こす動きの質,可能性などを決めてしまう。
人は誰でも、得意な動作,苦手な動作がありますが、それがいいとか悪いとかではありません。これまで生きぬいてこられたことからわかるように、今でも十分安定した存在であるからです。
ただ、これまでの身体の使い方の固定観念やシガラミといったものを手放して、動作のオプションを増やし、新たな方向性を見つけ出したとしたら、さらにより安定した自分となって、その中に新たな可能性や潜在性に気付くことができるでしょう。
そこで、ロルフィングです。
ロルフィングの最大のテーマとは、「重力との調和」です。
ロルフィングは、身体を整え、重力と友達になることを目的としたボディーワークです。
重力が頭頂から足の裏まで身体の中を通り抜けるラインが自然と浮かび上がってくることを目指します。
下記の絵はLittle Boy Logoと言われるロルフィングを象徴したものです。左の男の子がロルフィングというプロセスを経て右の絵へと重力の中で進化,成長していく様をデザインしたものですが、ロルフィングというものを直感的にわかりやすく説明しています。
さらに、重力というと人と地球との関係性を思い浮かべますが、より深く広義の意味では、自分と他人,自分とモノといったように自分と自分以外との関係性と言い換えても構いません。
アイダ・ロルフが提唱したロルフィングの中で10シリーズは基部となるものです。
彼女が多くの人から抽出した最も効率がいい身体の改善方法(レシピといいます)は、大雑把ではありますが、各セッションにおいて下記のようになります。
具体的にロルフィングのセッションでは、まず立つ,歩くなどを観察し、クライアントに応じた方針を立てます。それらをもとにテーブルベットに寝てもらいながら手技によって筋膜に働きかけます。筋肉,腱,靱帯などを包んでいる構造の器官と呼ばれている筋膜に対し、指,拳,肘などで圧をかけながら、ゆっくりとリリースし、癒着や拘束を取り除いていきます。また、クライアントの方にはゆっくりとした動きを伴ってもらいながら、運動神経系や知覚にもアプローチしていきます。身体に対する様々な気づきをもたらしながら身体の改善を促します。最後に重力下での調整を行い、日常生活に戻って頂きます。
ロルフィングは、ストラクチュアル・インテグレーション(身体構造の統合)を目指し、よりよい姿勢や動作をクライアントとともに追求していきます。
ロルフィングを受けることによっていろいろな効果がみられます。下記に記したものは一例であり、もちろんクライアントによって様々です。
など。